1球、1プレーが高校球児の高校生活の集大成を左右するだけに、判定基準には常にファンや関係者の厳しい目が向けられます。
高校野球におけるストライクゾーンの判定基準は、プロ野球よりも「打者に対して積極的にバットを振らせる(打者育成)」意図から、やや広め(特に高めや外角)に取られる傾向があります。しかし、球審ごとの微妙なゾーンの個体差が試合展開に影響を与えることもあり、高野連は定期的な講習会を通じて判定基準の全国的な統一を図っています。
判定の中でも特に高度な技術を要するのが、ファウルライン(白線)際の打球判定や、本塁・一塁での際どいアウト・セーフの攻防です。審判員は打球が上がった瞬間に最適な角度と距離へと走り込み、砂煙が舞う中でも白線とボールの接触位置をミリ単位で見極めるポジショニング技術が求められます。
一方で、近年のスマートフォンの普及やハイライト映像の高速配信により、テレビ画面のスロー映像を切り取った誤審疑惑がSNSで瞬時に拡散される事態が頻発しています。「明らかな誤審ではないか」「球児がかわいそう」といった感情的なネットの反応が過熱し、特定の審判員に対する個人攻撃へと発展するケースも散見されます。
プロ野球やメジャーリーグではビデオ判定(リクエスト制度)が定着していますが、高校野球への導入には「試合時間の長期化」「地方球場におけるカメラ機材の設置コスト」「教育的配慮」といった複数の障壁が存在します。高野連内部でも協議は続けられているものの、現時点では4人の審判員がグラウンド上で協議してジャッジを確定させる運用が基本となっています。