アンテナパーツは厚みが1mm未満と極めて繊細です。加工中や組み立て中に「パキッ」と折れてしまう事故は、熟練モデラーでも経験するアクシデントです。破損を防ぐ持ち方と、万が一破損した場合の確実な修復法を押さえておく必要があります。
破損を防ぐ「指先の支点づくり」
ヤスリがけやナイフ加工を行う際、パーツの根本(頭部への差し込みダボ)だけを持って先端に力をかけると、テコの原理で中間部分から真っ二つに折れます。必ず削りたいアンテナの裏側に人差し指をしっかり添え、パーツを指先で挟み込むように固定して作業してください。外力を指の腹で受け止めることで、プラスチックにかかる曲げモーメントをほぼゼロに抑えられます。
折れたアンテナの完全修復手順(芯金打ち込み法)
もしアンテナが折れてしまった場合、一般的なプラスチック用接着剤で断面を貼り付けるだけでは強度が足りず、わずかな衝撃で再破損します。確実な強靱化を図るリカバリー法は以下の通りです。
- 断面のセンター出し:破損した両側の断面中央に、デザインナイフの先端で小さなくぼみ(ガイド穴)を穿ちます。
- ピンバイスで開口:精密ピンバイスに0.3mm〜0.5mm径のドリル刃を取り付け、深さ1.5mm〜2.0mm程度の穴を垂直に開けます。
- 真鍮線(しんちゅうせん)の埋め込み:同径の真鍮線を芯材として差し込み、高強度瞬間接着剤(ゼリー状または黒い瞬間接着剤)を極微量塗布して圧着します。
- 硬化後の成形:接着剤が完全硬化した後、はみ出た瞬着をヤスリで削り落とし、サーフェイサーで下地を平滑に整えます。