1953年、テレビ放送の産声とともに誕生したのが「NHK専属タレント」だ。数千人もの応募者の中から、記念すべき「NHK専属女優1号」として選ばれたのが、当時20代前半の黒柳徹子だった。応募の動機は「子どもに絵本を読み聞かせられる親になりたい」という素朴なもの。しかし、面接官たちの目を惹きつけたのは、圧倒的なオーラと独自の感性だった。
当時のポートレートを見返すと、まるでハリウッド女優のような彫りの深い顔立ちと、凛とした美しさに誰もが息をのむ。ラジオドラマやテレビドラマの草創期を支えた若き日の彼女は、単なるビジュアルの美しさにとどまらず、正確な発声と抜群の間合いで瞬く間に演技派の女優として頭角を現した。