漫才協会の重鎮として、彼らは自分たちの出番をこなすだけでなく、若手の育成や浅草の演芸文化の継承にも心血を注いでいる。東洋館の楽屋裏では、出番を控えた若手芸人たちが、彼らの舞台を舞台袖から食い入るように見つめる光景が日常となっている。
ある若手漫才師は明かす。「おぼん・こぼん師匠の凄さは、どんなに客席が重く冷え切っていても、3分で空気を自分たちの色に塗り替えてしまうことです。技術とか間合いというレベルを超えた、舞台に立ってきた圧倒的な『場数』の力です」。若い世代にとって、二人はいまだに越えられない巨大な壁であり、目指すべき最果ての姿なのだ。