風情ある瓦屋根と格子戸が連なるメインストリート。ここ数年で劇的な変化を遂げたのが、歴史的建築物の利活用モデルだ。かつて質屋や酒蔵として使われていた築100年を超える建造物が、建築家の手によって現代的な快適性と伝統美を兼ね備えた宿泊施設やギャラリーへと改装された。
単なる見学型の観光消費から、地域に深く沈殿する時間に価値を見出す滞在型消費へ。宿泊客の満足度は極めて高く、リピート率の上昇が地域の個人商店や飲食店にも波及効果をもたらしている。文化財を守るための防衛的な保全ではなく、経済循環を生み出すための攻めの保全。この発想の転換こそが、再生の起爆剤となった。