地球の対蹠点に位置するということは、太陽との位置関係が完全に真逆になることを意味します。日本が正午を迎えて太陽が南中している瞬間、対蹠地では深夜0時を迎えて漆黒の闇に包まれます。対蹠地との時差は理論上きっかり12時間です。
しかし、国家が行政上の都合で制定する標準時(タイムゾーン)を考慮すると、現場の実態にはわずかなズレが生じます。アルゼンチンやウルグアイ、ブラジル主要部は標準時として協定世界時マイナス3時間(UTC-3)を採用しています。日本標準時(UTC+9)との時差を計算すると、日本時間からちょうど12時間をマイナスした時間となり、偶然にも理論上の対蹠点時差と完全に一致します。日本が月曜日の午前9時のとき、現地は前日日曜日の夜21時です。
さらに注目すべきは気候と季節の完全な反転現象です。緯度が南北逆転するため、日本が猛烈な熱波に見舞われる7月〜8月、対蹠地である南米南部は冷涼な真冬を迎えます。逆に日本が凍える1月〜2月には、現地は強烈な日差しが降り注ぐ真夏となります。ウルグアイやアルゼンチン中部は日本と同じ中緯度の温帯湿潤気候や温暖湿潤気候に属するため、日本の四季がそのまま半年ズレて出現するような不思議な気候的相似性を持っています。