夜久を語るうえで絶対に外せないのが、春高バレー東京都代表決定戦における戸美学園高校戦での負傷退場アクシデントです。
絶対的な守護神としてチームを牽引していた夜久ですが、試合中、相手の攻撃を追ってコート外へ飛び出した際、観客席側のコードを踏んで左足首を重度に捻挫してしまいます。これまで大きな怪我一つせず健康管理を徹底してきた夜久にとって、全国大会出場を懸けた大一番での途中退場は、痛恨の極みでした。
担架で運ばれる際、涙を滲ませながら代役としてコートに入る後輩リベロ・芝山優生やチームメイトたちに向けて放った言葉は、ファンの涙腺を崩壊させました。
「今までケガ一つしなかったのが俺の唯一の自慢だったのに……こんな大事なトコで……っ」
「ウチの連中は全員、すげぇんだ」
悔しさに打ちひしがれながらも、最後は自らが育ててきた仲間たちを心の底から信じて託す姿。そして夜久の離脱という最大のピンチを乗り越え、覚醒したリエーフと芝山の連携によって勝利を掴み取った音駒の絆は、シリーズ屈指の名エピソードとして語り継がれています。