山崎博は優れた作品を生み出すアーティストであったと同時に、極めて情熱的な教育者でもあった。1993年からは東北芸術工科大学で、2005年からは武蔵野美術大学映像学科で教授を務め、多くの若き写真家や映像作家を世に送り出した。
彼は学生たちに対し、単にきれいな写真を撮る技術ではなく、「なぜカメラを使うのか」「写真というメディアの本質はどこにあるのか」を問い続ける姿勢を叩き込んだ。暗室作業の手触りを大切にしつつも、概念的に思考することの重要性を説いた彼の教えは、現在の日本の現代美術・写真界に深く根を下ろしている。