競馬史に残る名勝負となった春の天皇賞での勝利以降、彼のキャリアは明らかにひとつの境界線を越えた。長距離G1という、もっとも騎手のペース判断と道中の折り合いが問われる舞台で魅せた完璧なレースメイキング。あれこそが、彼がトップ騎手としての階段を駆け上がる決定的な瞬間だった。
単なる一発屋の勝利ではない。その後もコンスタントに主要重賞で結果を残し続けた実績が、馬主や調教師からの全幅の信頼へとつながっている。「鮫島なら馬の力を出し切ってくれる」——関西の有力厩舎を中心に囁かれるこの評価こそが、2026年の彼を後押しする最大の武器にほかならない。