山崎豊子『不毛地帯』の真実|壹岐正モデル瀬島龍三の壮絶半生と結末

山崎豊子『不毛地帯』の真実|壹岐正モデル瀬島龍三の壮絶半生と結末

山崎豊子『不毛地帯』の真実|壹岐正モデル瀬島龍三の壮絶半生と結末の総合ガイドをご紹介します。専門的な知識が詰まっています。

物語のクライマックスは、近畿商事の命運を賭けた中東イラン(作中では「中東サルチェフ鉱区」)の石油開発プロジェクトです。航空機商戦を制し、専務へと昇進した壹岐は、国際メジャー(石油資本)の圧力をかわしながら、莫大な開発費を投じて砂漠の採掘権を獲得します。

しかし、掘削作業は難航を極め、連日のように「ドライホール(空井戸)」の報告が届きます。巨額の赤字を垂れ流すプロジェクトに対し、社内からは壹岐への批判が噴出。近畿商事倒産の危機が現実味を帯びる中、壹岐と兵頭は現場の技術者を信じて掘削を継続します。

そして迎えた最終段階、ついに地下数千メートルから大規模な漆黒の原油が噴出。サルチェフ鉱区は大油田であることが証明され、近畿商事は国際的な総合商社としての地位を不動のものにしました。

この大成功により、壹岐は次期社長就任が確実視されます。しかし、長年仕えた大門社長の強欲と老害、社内政治の醜さに直面した壹岐は、社長就任の要請をあっさりと固辞。自ら近畿商事を退職する決断を下します。富と名声をすべて手に入れた頂点で一切の権力を手放し、壹岐はかつて多くの戦友を埋葬したシベリアの荒野へと慰霊の旅に出るのです。

山田 真由
Author

山田 真由

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。