大阪科学技術館を訪れた多くの人がまず驚くのが、「これだけの規模とインタラクティブな展示が揃っていながら、なぜ大人も子どもも無料なのか」という点です。その答えは、施設の運営母体である一般財団法人大阪科学技術センター(OSTEC)の組織形態と、独自のパビリオン出展システムにあります。
大阪科学技術館は、単なる公営の教育施設ではなく、日本の先端技術を担うエネルギー、素材、情報通信、エレクトロニクス、バイオ関連などのリーディングカンパニーや公的研究機関が共同でブースを出展する「常設型先端技術ショーケース」として機能しています。出展企業にとっては、未来を担う子どもたちへの科学教育支援(CSR活動)や次世代人材の育成、自社技術の啓発プロモーションの場となっており、その出展協賛費によって運営基盤が強固に支えられています。
行政の補助金だけに依存する一般的なハコモノ施設とは異なり、民間企業の活きた先端テクノロジーと教育が直接結びついたエコシステムが成立しているからこそ、入館料無料・事前予約不要(個人来館時)という高品質な無料公開が維持され続けています。