「やっぱり魚を買うならここやね」。市場の老舗鮮魚店でマグロの柵を選んでいた70代の女性は、笑顔でそう語る。一時期は人混みで歩くことすら困難だったアーケードだが、歩行者空間の整備やマナー啓発が進んだことで、高齢者や子連れファミリーも安心して買い物ができる環境が整った。
地元回帰の背景には、店舗側の工夫もある。週末限定の「市民還元市」や、近隣の飲食店向けに早朝のセリ立て食材を提供するサービスを再開。観光客向けの食べ歩きアイテムだけでなく、家で料理するための「素材」をしっかり売るという、市場本来の機能が力強く蘇っている。