世論調査やライフプランニングの現場から聞こえてくるのは、「20代後半(27〜28歳)」を一区切りとする声だ。大学を卒業して就職し、仕事に慣れて経済的な基盤が整う時期。これがかつての「自立の目安」だった。しかし、今の若者たちを取り巻く環境は甘くない。新卒の給与は多少上がったものの、社会保険料の負担増とインフレがその大半を相殺してしまうからだ。
都内の不動産関係者はこう明かす。「家賃の高さに絶望し、あえて実家にとどまる選択をする20代が急増している。彼らにとって実家暮らしは妥協ではなく、賢い生存戦略なのだ」と。かつての『甘え』というレッテルは、急速に薄れつつあるのが現状だ。