ブリジットのルーツを紐解くと、アミアンで1872年から続く老舗ショコラティエ「トロニョ家」の末娘としての生い立ちに行き当たる。地元名物のマカロンで知られる裕福な家庭で、6人兄弟の末っ子として愛されて育った彼女の若い頃は、快活で好奇心旺盛な文学少女そのものだった。
1970年代の貴重な写真資料や関係者の証言によれば、彼女は当時から卓越したファッションセンスと自由な精神を持ち合わせていたという。スポーツを愛し、若くしてフィギュアスケートの指導資格を取得するなど、多才な一面も発揮していた。ブルジョワジーの平穏なレールに安住することなく、常に自らの知的好奇心を刺激する演劇や教育の現場へと情熱を注ぎ続けた姿が、数々の人物評伝を通じて浮き彫りになっている。