映画『洗骨』に続き、大きな注目を集めた最新監督作が映画『かなさんどー』だ。沖縄の方言で「愛している」を意味する言葉をタイトルに冠した本作は、沖縄の美しい風景とそこに暮らす人々の喜怒哀楽を慈しむように紡ぎ出した作品である。
風にそよぐサトウキビ畑の音、古民家に射し込む光、波の羽音。スクリーンから匂い立つような圧倒的な映像美と、登場人物たちの細やかな心理描写。妥協を許さないカット割りは、故郷への深い愛とリスペクトに満ちている。観る者の記憶の奥深くにある「大切な人への想い」を呼び覚ます、まさに真骨頂と呼ぶにふさわしい仕上がりとなった。