ブームのきっかけは、あるクリエイターが投稿した1本のショート動画だった。BGMもなく、ただ鳥の声と木々のざわめきだけが流れるその映像は、瞬く間に数百万回再生を記録。タイパ(タイムパフォーマンス)や効率性を追い求める日常に息苦しさを感じていたZ世代を中心に、「ここに行けば救われるかもしれない」という共感が広がった。
「ここにはWi-Fiもなければ、おしゃれなカフェもありません。でも、それがいいんです」。東京から訪れたという20代の女性は、そう語りながら深く息を吸い込んだ。情報過多の現代において、五感を研ぎ澄ます場所として機能しているのだ。