Google検索などで「扇大橋駅」と入力すると、関連ワードに「住んではいけない」というサジェストが表示されることがあります。この極端な評判の背景には、主に3つの明確な要因が存在します。
第一に、「足立区」という地域名に対する昭和・平成期からの根強い先入観です。過去の報道イメージから治安への漠然とした不安を抱く人が少なくありません。しかし、警視庁が公表する町丁目別犯罪認知件数データを確認すると、足立区扇1丁目〜3丁目における凶悪犯罪の発生件数は極めて低く、23区全体の住宅街平均と同等かそれ以下の水準で推移しています。現在発生している軽犯罪の大半は「自転車の無施錠盗難」であり、施錠管理を徹底していれば過度な警戒は不要です。
第二に、日暮里・舎人ライナー特有の輸送力限界と混雑問題です。自動案内軌条式旅客輸送システム(AGT)を採用する同線は、通常の大型電車に比べて車体・編成長がコンパクトです。そのため、朝7時30分〜8時30分の上り方面(日暮里行き)はピーク時混雑率が150%前後に達し、扇大橋駅からの乗車時には満員電車に身を投じるストレスが生じます。
第三に、荒川および隅田川に挟まれた低地立地による水害ハザードです。後述する水害リスクを軽視して低層階を契約してしまうと、万が一の大型台風・豪雨時に浸水被害を受ける恐れがあります。これらの要素が誇張され、「住んではいけない」という画一的なフレーズとして一人歩きしているのが実情です。