夫である源高志氏は、業界内でも知られた放送作家であり演出家だ。クリエイターとしての鋭い感性を持つ彼は、妻の危機に対して感情に流されることなく、しかし誰よりも熱い意志を持って向き合った。医師の悲観的な見立てに対しても、「妻は必ず戻ってくる」と信じて疑わなかったという。
仕事と介護の両立は、言葉で言うほど生易しいものではない。特にクリエイティブな職種は不規則なスケジュールが常だ。源氏は自らの仕事を調整し、病室に通い詰めた。彼が選んだのは、単なる「看病」ではなく、妻の生命力を信じ切るという「闘い」だった。