スタイリッシュな佇まいに惹かれて手に入れたものの、いざ食卓で使ってみて「想像と違った」と違和感を覚える人が一定数存在します。ユーザーの不満や口コミを深く分析していくと、クチポールのカトラリーが使いにくいと評される背景には、明確な3つの構造的理由が浮かび上がってきました。
第1の理由は、スプーンの独特な真円フォルムです。代表作であるゴアのスプーンは美しい円形をしていますが、私たちが普段使い慣れているカトラリーは卵型(オーバル型)が主流です。スープをすくうには適しているものの、口を開いて横から流し込む際、口元にスプーンのフチが当たりやすく、食べづらさを感じるケースがあります。
第2の理由は、重心バランスと柄の細さです。人間工学に基づいて極限まで細く削ぎ落とされた樹脂ハンドルは非常に美しい反面、一般的な金属製カトラリーよりもヘッド側に重心が寄っています。手の大きい人や握力の弱い人が持つと、指先にかかる負荷がアンバランスになり、滑りやすく感じる場面があります。
第3の理由は、海外の食事作法を基準にしたサイズ設計です。メイン料理用として販売されているディナーシリーズは、欧米人の骨格や肉料理を切り分ける大きなプレートを想定して設計されています。この欧米基準のまま日本の家庭料理で使おうとすると、「大きすぎて口に入らない」「重くて手が疲れる」という後悔につながってしまいます。