中央広間の四隅のうち三箇所に鎮座するのは、伊藤博文、大隈重信、板垣退助の3氏である。彼らが選ばれた背景には、明治維新以降の立憲政治確立における決定的な功績が存在する。
初代内閣総理大臣を務めた伊藤博文は、大日本帝国憲法の草案作成を主導し、日本の法治国家としての骨格を築き上げた。対して大隈重信は、政党政治の開拓者であり、言論と民意による政治を追求した情熱の象徴として選出された。そして「自由は死せず」の逸話で知られる板垣退助は、自由民権運動の首領であり、議会開設を求める民意を全国的な運動へと昇華させた功労者だ。
藩閥政治の最高権力者、政党内閣の主導者、そして民権運動の指導者。明治の憲政史を代表する三者三様の立場から、日本の民主主義の黎明期を支えた偉人たちが、この最高峰の舞台に肩を並べることとなった。