「昔は数百枚、数千枚の写真の中から自分の子供を探すだけで一苦労でした。今はアプリを開くだけで、娘が笑顔で見切れている一枚まで一瞬で抽出されます」。都内に住む小学3年生の母親は、スマホ画面をタップしながらそう語る。導入が進むAI画像認識プラットフォームは、事前に登録された児童の顔特徴データをもとに、膨大な写真ライブラリから該当する人物をミリ秒単位で割り出す。
この変化によって最も恩恵を受けたのは、実は学校の教員たちだ。従来の学校写真販売では、写真屋から届いたプリントの貼り出し、注文用封筒の回収、集金作業、おつりの計算、誤配送の確認など、教育本業とは無関係な膨大な雑務が発生していた。一部の自治体では、これらの作業に年間数十時間もの教員リソースが割かれていたという。オンライン決済とクラウド閲覧の全面移行により、教員の関与はほぼゼロになり、働き方改革の強力な推進力となっている。