裁判の主要な論点は、単なる「ファンの裏切り」という感情論ではなく、明確な法的責任の範囲にあった。メーカー側は自社ブランドが受けた致命的な損害と販売機会の損失を主張し、莫大な求償権を要求。一方、弁護側は商品の開発経緯やPR文言の決定プロセスにおけるメーカー側の関与を指摘した。
法廷で厳しく追及されたのは、優良誤認を招く広告表現とインフルエンサー本人の説明義務である。商品が「豊胸なしで効果が出る」と誤認させるものであった以上、景品表示法違反の懸念は免れず、インフルエンサー側がどこまで商品の効果を担保・保証する法的責任を追うべきかが大きな争点となった。最終的に出された判断や和解へのプロセスは、その後のタレント広告契約の条項を根底から書き換える決定打となった。