林真須美死刑囚の生い立ちや経歴を振り返ると、保険外交員としての経験を持ち、巧みな話術と行動力で知られていました。後に元シロアリ駆除業者の夫・林健治氏と結婚し、自宅周辺でシロアリ駆除用のヒ素を日常的に保管する環境が作られます。
事件前、林夫妻は自傷事故やヒ素の摂取を偽装して数億円規模の保険金を詐取していた疑惑があり、この事実が世間に強烈な先入観を与えました。「ヒ素を使って保険金を騙し取る冷酷な人物」という人物像がワイドショーなどを通じて定着し、カレー事件の犯人像と直結して報道された経緯があります。しかし、保険金詐欺は「金銭目的」という明確な動機があるのに対し、地域住民を無差別に狙った夏祭りのカレー事件は金銭的利益が一切生まれません。この犯罪類型の大きな乖離こそが、事件の真相をめぐる最大のミッシングリンクとなっています。