アトリウムの近未来的な世界観から一転、館内の一角に現れるのが大正・昭和初期の門司港を精巧に再現した「海峡レトロ通り」である。バナナの叩き売りで活気づく路地、モダンな洋風建築の軒先、当時の暮らしを感じさせるレトロな看板群。一歩踏み入れるだけで、まるでタイムマシンで半世紀以上前にタイムスリップしたかのような感覚に陥る。
単なる静的な展示物ではない。空間全体に漂う独特の温もりと微かな懐かしさが、訪れた人々のおしゃべりを弾ませる。世代を超えて会話が生まれるこのエリアは、写真を撮影する若者たちや当時を懐かしむシニア層で常に賑わっており、レトロカルチャーの聖地としての確固たる役割を果たしている。