物語のクライマックスにおいて、最大の局面となったのは平南王の残党による謀反と、朝廷の黒幕を一掃する死闘だった。己の怨念と狂気の中で葛藤し続けた少師・謝危は、自らの血に刻まれた過去の呪縛を断ち切るべく最後のかけに出る。一方で、己の野望のために他者を踏みみにした前世の過ちを深く後悔していた姜雪寧は、命を賭して彼を闇の淵から引き戻す決意を固める。
ふたりを待ち受けていたのは、単なるハッピーエンドではない。血塗られた陰謀の連鎖を断ち切り、無数の犠牲の上に成り立った平穏であった。すべてが終わった後、謝危と姜雪寧は宮廷の権力闘争から永遠に身を引くことを選択する。二人は雪深い隠遁の地で結ばれ、静かに子供たちと寄り添う穏やかな暮らしを手に入れた。冷徹な復讐者であった謝危がみせた人間らしい涙と、姜雪寧の深い包容力が重なり合うラストシーンは、観る者の心を揺さぶらずにはいられない。