背中のデザインは、伝統的な和彫りから現代的な洋彫りまで多岐にわたります。近年は繊細なラインで描くファインラインタトゥーや、陰影を巧みに操るブラック&グレイスタイル、幾何学模様やレタリング(文字)を背骨に沿って配置するスタイリッシュなデザインが若年層を中心に高い支持を集めています。
一方、和彫りを選択する際に極めて重要なのが、構図の骨格を決める「仕立て」の様式です。大きく分けて「抜き彫り」と「額彫り(がくぼり)」の2種類が存在し、見た目の印象と仕上がりまでの労力が大きく異なります。
抜き彫りは、龍や虎、花などの主役となる図柄のみを単体で彫り進める手法です。背景を描かないため施術時間が短く、費用も抑えやすいメリットがあります。将来的に背景を足す拡張性も残されています。
対する額彫りは、主役の周囲に雲、波、岩、桜、紅葉といった自然の情景を緻密に敷き詰め、背中全体をひとつの額縁に入った絵画のように仕上げる日本最高峰の伝統技法です。肌の余白を埋め尽くすため圧倒的な重厚感と一体感が生まれますが、そのぶん施術時間と総額費用は大幅に跳ね上がることになります。