Q1:植筋工法とケミカルアンカーの違いは何ですか?
A1:ケミカルアンカー(接着系アンカー)は、樹脂の化学反応によって定着させる材料・工法の総称です。「植筋工法」はその接着系アンカー技術を用いて、異形鉄筋を既設コンクリートに定着させ、構造耐力を持たせる工法全体を指します。つまりケミカルアンカーは植筋を実現するための主要な部材技術です。
Q2:植筋の定着長さは一般的に鉄筋径の何倍必要ですか?
A2:構造計算や使用する樹脂規格によって異なりますが、日本建築学会の指針では一般に異形鉄筋の呼び名径(d)に対して15d〜20d以上(エポキシ樹脂注入型の場合、概ね15d〜25d程度)の削孔深さが標準とされています。鉄筋が引張降伏する前に付着破壊を起こさない深さを確保する必要があります。
Q3:雨天時や濡れたコンクリート面でも植筋は施工できますか?
A3:一般的なポリエステル系・カプセル型アンカーは水分の存在下で著しく付着強度が低下するため施工できません。ただし、湿潤面施工適合の認証を受けた特殊エポキシ樹脂や無機系注入材を使用し、所定の施工手順を遵守すれば施工可能な場合があります。設計仕様書の確認が必須です。
Q4:既存の鉄筋位置が分からない場合はどう削孔すればよいですか?
A4:絶対に無探査での削孔を行ってはなりません。電磁波レーダー法や電磁誘導法を用いた非破壊鉄筋探査機により、母材内部の配筋状況(かぶり厚・ピッチ)を正確にスキャン・マーキングしてから削孔位置を確定します。