なぜ、これほどまでに悪名高い物件が現在も存続できるのか。その背景には、一般の取引ルートから完全に外れた不動産業界の暗部が存在する。
通常の賃貸物件であれば必須となる身元保証人や入居審査を一切省き、高額な賃料を前払いの現金で徴収する「闇仲介」のブローカーたちが暗躍しているのだ。訳ありの物件を買い叩き、違法風俗の待機所や特殊詐欺グループのコールセンターとして又貸しすることで、莫大な利回りを生み出す仕組みが構築されている。
こうした構造は、国際的なクライム・アンダーグラウンドにおける資金洗浄(マネーロンダリング)の重要な結節点としても機能している。ペーパーカンパニーを経由した複雑な転貸スキームにより、部屋の真の所有者や利用者を特定することは極めて困難であり、当局の捜査を阻む強固な防壁となっている。