引退後の二人が選んだキャリアは、その性格の違いを如実に映し出している。花田虎上は持ち前の人当たりの良さと飾らないトーク力で、情報番組のコメンテーターやバラエティ番組の常連となった。千葉房総での暮らしをYouTubeやSNSで発信する姿は、一人の人間として人生を謳歌しているように映る。
対する貴乃花光司は、相撲協会を去った後もなお、独特のカリスマ性と重厚なオーラを失っていない。時折見せる笑顔の裏には、相撲という神事に人生のすべてを捧げた男特有の求道者然とした佇まいが残る。バラエティ番組へのスポット出演や絵本の執筆、スポーツ振興など多方面で活動を展開するが、その根底には常に自らが信じる美学が存在している。同じ血を引きながら、放つ色彩は対極的だ。