竹内力のキャリア初期を知る者は、現在の姿とのギャップに言葉を失う。1986年の映画デビュー当時、彼は涼しげな目元と爽やかな笑顔を武器にする正統派の美青年だった。バイクに跨がり、風になびく髪をかき上げる姿は、当時の少女漫画から抜け出してきたプリンスそのものだったと言っていい。
転機となったのは30代への突入だ。役柄の幅を広げるため、徹底的な肉体改造と増量を敢行。髪をオールバックに固め、眉を鋭く整え、日焼けした肌に鋭利な視線を宿すスタイルを確立した。体重を大幅に増やしたことで顔の彫りがさらに強調され、骨格の陰影が異様なまでの凄みを生み出すこととなった。
この劇的なセルフプロデュースによる変貌があまりに鮮烈だったため、「年齢とともに隠されていた外国人の骨格が露わになったのではないか」「実はハーフだからこそ、中年以降の彫りの深さが際立つのではないか」という噂が急速に広まったのである。