未婚化の背景にある最大の要因として指摘されるのが、若年層の経済的困窮と雇用環境の変化だ。家族社会学者の山田昌弘教授が長年にわたり警鐘を鳴らしてきたように、非正規雇用の拡大や低賃金化は、若い世代から結婚への希望を奪い去っている。
とりわけ男性の場合、伝統的な「家計支持者」としての役割を求められる意識が依然として社会に根強く残る中、十分な収入を得られない男性が結婚市場から事実上排除される現象が顕著だ。インターネットやSNSでは「結婚できない男」という言葉が悲壮感を伴って語られることも珍しくない。個人の努力や魅力不足といった問題に帰結させるのではなく、構造的な経済格差が生み出した切実な現実としてこの問題を直視する必要がある。