原作の緊迫感を見事な映像美と音響で再現したのが、アニメ第2期にあたる『はじめの一歩 New Challenger』だ。アニメーション制作陣が選んだアプローチは、視覚と聴覚の両面から視聴者を「深海」へと沈める大胆な演出だった。
青黒く染まる視界、くぐもった鼓動の音、重々しく響くパンチのインパクト音。ボクシングアニメとしての枠組みを飛び越え、まるで心理サスペンスのような重圧感が画面越しに伝わってくる。島袋の圧倒的な質量と、追い詰められた一歩の焦燥感が、洗練されたアニメーション表現によって極限まで引き上げられた。
原作ファンのみならず、映像作品としての完成度を求める視聴者からも、この島袋戦のアニメ化エピソードはシリーズ屈指の傑作回として高く評価されている。