多くの被害者が「自分は詐欺に引っかからないと思っていた」と口を揃える。では、なぜ冷静な判断力を失ってしまうのか。その背景には、開催日が迫る中で生じる「どうしても会場で見たい」という強い焦燥感と心理的焦りとがある。
犯罪グループはこの焦りに付け込み、「開催前日限定の特別キャンセル枠」「関係者ルートからの緊急手配」といった魅力的なワードを巧みに弄する。タイムリミットを提示されて判断力を鈍らされた購入者は、不自然な点に気づきつつも「これを逃したら二度と手に入らない」と送金ボタンを押してしまうのだ。集団心理と限定性に騙される人間の脆弱性が、巧妙に利用されている。