9月の壁面飾りにおいて最も意識したいのは、「季節の移ろい」と「日本の伝統行事」の融合です。まだまだ日中の気温が高い9月上旬から、彼岸を過ぎて一気に秋が深まる下旬にかけて、フロア内の視覚情報を通じて季節感を届けることは、高齢者の見当識を整える上でも大きな役割を果たします。
現在、多くの介護施設で支持されている9月の主要テーマは大きく分けて3つあります。第1に、秋の夜空に輝く満月とうさぎを描く「十五夜・お月見」。第2に、長寿と感謝を伝える「敬老の日」の祝い飾り。そして第3に、「コスモス畑・ぶどう狩り・赤とんぼ」といった秋の自然や味覚を表現した風景です。
近頃の傾向として、単に画用紙を平面的に貼り合わせるだけでなく、紙を丸めたり蛇腹折りにしたりして陰影を生む立体的なアプローチが主流です。遠くから見てもフロア全体がパッと明るくなり、利用者のご家族や施設見学者からも高い評価を得られる壁画が求められています。