すがちゃん最高No.1の半生を語る上で避けて通れないのが、昭和の無頼派小説を想起させるほど規格外な家庭環境です。2026年4月に刊行された自叙伝的エッセイ本『中1、一人暮らし、意外とバレない』(ワニブックス)では、その衝撃的な生活実態が赤裸々に告白されました。
幼少期に実母を亡くした彼は、祖母、伯母、そして父親とともに暮らしていましたが、中学に上がる前後に祖母や伯母が病気などで相次いで他界。さらに、極めて自由奔放で複数の女性関係を持っていた父親が家を空けるようになり、わずか12歳(中学1年生)にして実質的な一人暮らしを余儀なくされました。
自宅が荒れ果て、ライフラインの維持や日々の食事すらままならない極限状態にありながら、彼は周囲に同情されることを極端に嫌いました。「かわいそうな少年」として見られるのではなく、あえて身だしなみを整え、かっこいい自分を演じ続けることで心の尊厳を守り抜いたといいます。自著の中で語られた「みじめさを隠すためのハッタリこそが、自分を救う鎧だった」という述懐は、多くの読者の胸を打ちました。
父親に対しても単なる恨み言を連ねるのではなく、破天荒ながらどこか憎めない一人の人間としてユーモアを交えて描き出しており、この卓越した人間観察眼こそが現在の芸風の礎となっています。