かつて全国の主要都市に点在していたロシアンパブは、現在どのような営業状況にあるのでしょうか。夜の社交場を取り巻く法規制と国際環境の推移から、その実態を整理します。
2000年代半ばに行われた出入国管理及び難民認定法(入管法)の改正に伴い、興行ビザの発給要件が大幅に厳格化されました。これにより、短期滞在のタレントビザで来日していた外国人女性キャストは激減。さらに近年の地政学的要因や渡航制限が重なり、2026年現在のロシアンパブに在籍するキャストの多くは「日本人の配偶者等」「永住者」「定住者」といった安定した在留資格を持つ長期滞在者で構成されています。
国籍の内訳にも顕著な変化が見られます。店名に「ロシアン」と掲げつつも、実際のキャスト陣はロシア出身者のみにとどまりません。ウクライナ、ベラルーシ、ルーマニア、モルドバといった東欧諸国をはじめ、ウズベキスタンやカザフスタン、キルギスなど旧ソビエト連邦を構成していた中央アジア地域の出身者が主流を占めています。多国籍なユーラシア系パブへと実態がシフトしているのが、近年の大きな特徴です。
店舗数自体は全盛期に比べ大幅に減少したものの、東京の錦糸町、六本木、上野、池袋、あるいは横浜や大阪・ミナミなどの歓楽街において、コアなファン層に支えられた老舗やリニューアル店舗が確固たるポジションを維持しています。