活動休止後、沈黙を保っていた木下氏ですが、水面下では報道機関に対する法的手続きを進めていました。木下氏側は、報道内容の一部について「事実無根の虚偽が含まれており、社会的評価を著しく低下させられた」として、発行元である文藝春秋および告発に関わった関係者に対し、損害賠償と謝罪広告の掲載を求める名誉毀損訴訟を提起しました。
裁判における主な争点は、「性的な関係を強要したとされる具体的な日時・場所・態様において、強制性や悪質性が客観的証拠に基づいているか」という点でした。木下氏側は合意の上での関係であったと主張し、出版社側は取材プロセスの正当性と被害証言の信用性を主張して真っ向から対立しました。
法廷闘争を通じて一部の表現に行き過ぎがあったかどうかの審理は進んだものの、司法の場における名誉毀損の成否と、スポンサー企業が求める社会的道義責任はまったくの別物です。裁判を起こしたこと自体がさらなる批判を呼ぶ側面もあり、結果として芸能界への復帰の糸口を見出す決定打にはなり得ませんでした。