「素人がもらった少額の謝礼なら税金は関係ない」という思い込みは危険です。テレビ出演で得た金銭には、厳格な日本の税法が適用されます。
1. 出演料・謝礼金は原則「源泉徴収(10.21%)」される
所得税法第204条第1項第1号の規定により、テレビやラジオへの出演、原稿執筆、取材協力に対する対価は、支払元のテレビ局や制作会社に10.21%(復興特別所得税を含む)の源泉徴収義務が生じます。たとえば提示された謝礼が「30,000円」の場合、手元に振り込まれる金額は源泉税(3,063円)が差し引かれた26,937円となります。現金手渡しであっても、氏名・住所・マイナンバーの記入と受領印を求められるのはこの法的手続きのためです。
2. 副業収入20万円ルールと住民税申告の罠
会社員の場合、「給与以外の副業所得が年間20万円以下であれば所得税の確定申告は不要」とされています。しかし、これは国税(所得税)に限ったルールです。市区町村に納める「住民税」については、受取額が1円であっても申告義務が存在します。副業を禁止している企業に勤務している場合、住民税の増額通知(特別徴収税額決定通知書)を通じて会社側にテレビ出演の副収入が発覚するリスクが常に伴います。