ネット上の掲示板やSNSでは、「埼京線は混みすぎて息ができない」「京浜東北線は遅すぎて使い物にならない」といった極端な意見が飛び交っています。しかし、実際の現場を取材すると、ネット上のステレオタイプとは異なる実態が浮かび上がってきます。
まず埼京線の「乗れないほどの混雑」についてです。確かに朝7時45分〜8時30分の板橋〜池袋間、および戸田公園駅での乗車時は強烈な圧迫を受けます。しかし、現場の利用者が口を揃えるのは「乗る車両と位置で天と地ほどの差がある」という事実です。池袋駅や新宿駅の階段に近い号車(新宿寄りの1〜3号車や大崎寄りの10号車)は凄まじいすし詰め状態になりますが、中央寄りの5〜6号車は比較的奥まで詰めやすく、スマホを操作できる程度の空間が確保されているケースが少なくありません。
一方の京浜東北線に対する「遅い」という不満についても、日常利用者の声を聞くとニュアンスが変わります。埼玉南部から都心へ通う会社員の手記やリアルな投稿では、「確かに各駅停車で時間はかかるが、駅に上がればすぐに次の電車が来る安心感がある」「遅延しても止まりっぱなしになることが少なく、精神的な消耗が少ない」という声が目立ちます。過密運転による運行頻度が、所要時間の長さを心理的に相殺している現場のリアルがうかがえます。