走行距離が伸びてきた車両において、低速で段差を乗り越えた際やマンホールのくぼみを通過した際に「コトコト」「ゴトゴト」と床下から異音が響くケースがあります。自動車整備工場に持ち込まれる足回り異音トラブルの約4割は、スタビライザーとサスペンションを繋ぐスタビライザーリンクの劣化が原因です。
スタビライザーリンクの両端には自在に動くボールジョイントが組み込まれており、内部のグリス漏れを防ぐゴムブーツで保護されています。経年劣化によってブーツが破れると、雨水や砂利が侵入して金属球が摩耗し、接続部にガタ(隙間)が生じることで異音が発生します。ブーツが破れた状態では車検を通過できないため、車検時の定期点検で見つかることが多いパーツです。
また、車体フレームにスタビライザー本体を固定しているスタビライザーブッシュ(ゴムパッキン)の劣化も見逃せません。ゴムが硬化・痩せて隙間ができると、ねじれ動作時に「ギシギシ」「キュッキュッ」という軋み音が発生し、ステアリング操作の初期反応がダルになる原因となります。走行5万km〜8万km、あるいは登録から5年〜7年を経過している車両は、ブッシュとリンクの同時リフレッシュが推奨されます。