乾ききった世界に血を通わせたのは、まぎれもなく職人たちの執念だった。制作を手掛けたスタジオ・ノーヴァの工房には、命を持たないスポンジや布地に魂を吹き込む職人芸が息づいている。
がんこちゃんの人形劇としての完成度は異常なまでに高い。大きな口の開閉、感情の揺らぎを伝える瞳の微妙な角度、そして巨体を揺らしてドタドタと大地を駆ける重量感。CGアニメーションが主流となった現代の放送業界において、物理的なパペットが持つ圧倒的な存在感はむしろ異彩を放つ。
「触れれば温かいのではないか」と子どもたちに錯覚させる質感こそが、死の匂いが漂う砂漠の世界に強烈な生の躍動をもたらしていた。滅びの星に生まれた無邪気な恐竜たち。その造形美は、過酷な大地でたくましく生き直そうとする命の尊厳そのものを体現している。