千代田化工建設の再建劇を語る上で欠かせないもう一つのピースが、筆頭株主である三菱商事との関係性だ。単なる親会社と子会社、出資者と被出資者という形式的な枠組を遥かに超え、両者は運命共同体として歩んできた。
商社が持つグローバルな情報網と資金力、そして千代田化工が誇る世界最高水準のプラント設計技術。この二者が融合したことで、競合ひしめく国際入札を勝ち抜くタフな体制が整った。一方で、資本の論理とエンジニアリングの現場主義との間には、時に張り詰めた緊張感が漂う。高嶋太郎氏はその結節点に立ち、商社主導のガバナンスと技術者集団の独立心のバランスを絶妙に保ち続けてきた。