キャリアを重ねるにつれ、彼女の演技はより深遠な領域へと進化を遂げる。映画『シン・ゴジラ』での米国大統領特使カヨコ・アン・パタースン役では、早口の英語と日本語を操る強烈なキャラクターを堂々と演じ切り、その存在感を見せつけた。
さらに、社会現象となった傑作テレビドラマ『アンナチュラル』では、不条理な死と向き合う法医解剖医・三澄ミコトを熱演。淡々とした日常の奥にある静かな怒りと優しさを繊細に体現し、上質なヒューマンドラマの中心人物として批評家からも絶賛された。過度な誇張を排した自然体の演技は、幼少期に培われた観察眼と、厳しい環境にしなやかに順応してきた人生経験があるからこそ成し得た境地である。