長井秀和という表現者の原点は、鋭利な刃物のような観察眼にある。『爆笑オンエアバトル』で頭角を現し、その後『エンタの神様』で大ブレイクを果たした当時のネタは、人間の虚栄心や日常の欺瞞を暴くスタイリッシュな毒舌だった。所属していた芸能事務所「タイタン」では、時事ネタの巨頭である太田光の背中を追い、社会風刺・時事漫談の旗手としてお笑い芸能界に確固たるポジションを築いた。
だが、栄光は長くは続かない。海外留学やスキャンダル、メディア露出の減少。浮き沈みの激しい芸能界の波に呑まれながらも、彼の中で燻り続けていたのは「世の中のタブーに切り込む」という表現者としての執念だった。スポットライトの当たるひな壇から、泥臭い地方自治・政界へ。舵を切った男の決断は、周囲を驚愕させた。