和田のキャリアを語る上で欠かせないのが、アスミック・エースをはじめとする名門カルチャーレーベルでの経験だ。尖ったミニシアター系アート作品からメジャー大作まで、多角的なラインナップを世に送り出してきた現場感覚が、現在のプロデュースワークの強靭な背骨となっている。
作品を「作って終わり」にしない。どの劇場のどのスクリーンで、どのようなトーンの宣伝コピーと共に届けるべきか。宣伝・配給の細部に至るまで妥協しない彼女の姿勢は、興行サイドからも極めて高い信頼を勝ち得ている。作家の独創性を守りつつ、観客の元へ着実に届けるための緻密なロードマップ。そのすべてが過去の現場経験に裏打ちされている。