九州地方が抱える深刻な課題の一つが、離島や中山間地域における専門医不足だ。九大病院はこの構造的困窮に対し、次世代高速通信網と超高精細映像伝送を用いた広域周産期・救急遠隔支援ネットワークを構築した。
地方の市民病院に運ばれた重症患者のCTデータや生命維持モニターの情報は、リアルタイムで九大病院の集中治療専門医のもとへ同期される。画面越しのアドバイスにとどまらず、遠隔操作型エコー検査機器を用いたダイレクトな状況把握が可能になった。過疎地域の医療機関を孤立させない強いバックボーンとして、このネットワークは命の防波堤として機能している。