緑の肌に巨大な脳、独特の回りくどい口調で世界征服を目論む天才チンパンジー、モジョ・ジョジョ。単なるコミカルな悪役として片付けるには、彼の生い立ちはあまりに切なく、ドラマチックだ。
劇場版長編『パワーパフ ガールズ:ザ・ムービー』でも克明に描かれた通り、彼はかつてユートニウム博士のペットであり、研究助手「ジョジョ」だった。博士の不注意と愛情不足が生んだ寂しさが、ガールズ誕生の爆発事故を引き起こす。その爆風とケミカルXを浴びたことで脳が肥大化し、天才的な知能を得ると同時に、博士の関心がガールズへ移ったことに絶望して研究所を去った。
ガールズの「兄」とも呼べる皮肉な出自が、モジョの行動原理に独特の陰影を与える。自身の存在意義をかけてガールズを倒そうとする彼の執念は、承認欲求と愛憎が入り混じった、本シリーズ屈指のエモーショナルな人間(猿)ドラマと言える。