ウェブ連載時に社会現象と呼べるほどの考察合戦を巻き起こした『タコピーの原罪』。本作が放つ独特の胸糞感は、従来のサイコホラーとは一線を画しています。
根本にあるのは「話せばわかる」という純粋な善意の暴走です。ハッピー道具で問題を解決しようとするタコピーの無知なアプローチは、虐待や貧困、家庭崩壊という重厚な現実の前にことごとく裏目に出て、取り返しのつかない惨劇へと発展していきます。
ネットの反応でも、「胸糞悪いのに毎週読まずにいられない」「現実のコミュニケーションの難しさを痛感させられる」といった声が相次ぎました。読者が求めた単純なカタルシスを拒絶し、不条理な現実との向き合い方を突きつける結末の構成力こそ、本作が傑作と評価される所以です。