財閥が持つ底知れぬ権力と血脈のドラマは、いつの時代も大衆の好奇心を刺激してやまない。山崎豊子の不朽の名作『華麗なる一族』で描かれた銀行再編劇と閨閥の暗闘は、単なるフィクションの域を超えて昭和・平成の日本金融界の冷徹な実像を暴き出した。
そして近年、世界的なメガヒットを記録した韓国ドラマ『財閥家の末息子』は、財閥という巨大資本に翻弄される個人の復讐と野望をエンターテインメントへと昇華させた。欲望が渦巻くビジネスドラマや、権力闘争の裏面史を掘り起こす歴史ドキュメンタリーがこれほどまでに支持を集める背景には、自分たちの生活が見えない巨大な資本力によって動かされているという、民衆の無意識の恐怖と憧憬が横たわっている。