コムギは東ゴルトー共和国の寒村出身であり、12人家族を養うために軍儀の大会で賞金を稼ぎ続けていた少女です。常に鼻水を垂らし、身なりもみすぼらしい彼女ですが、軍儀盤の前に座った瞬間だけは目を見開き、神がかり的な集中力を発揮します。
作中で描かれた架空の盤上遊戯「軍儀」は、将棋やチェスに似た駒の動きに加え、駒を最大3段まで重ねられる「ツケ(重ね)」の立体ルールが存在する極めて高度な知性ゲームです。この軍儀において、コムギは「負けたら死ぬ」という絶対的な制約と誓約を自らに課していました。
メルエムとの連戦の中で、彼女は自らの過去の手筋「離隠(孤弧狸固)」を破られた際、盤上で新たな活路を見出すと同時に無意識の念能力(オーラの覚醒)を発現させます。目元に宿った強烈なオーラは、彼女の命がけの思考が念の領域へ到達した証拠であり、戦闘力を持たない者が純粋な技術と覚悟によって念を覚醒させた稀有な事例です。